昇段試験落ちました

えー。
残念です。
黒帯はまた今度ってことで…
型は覚えたのですけど、やっぱり自由技ができてない、ってことで。
自由技もいくつかバリエーションを用意して、数はこなしたつもりだったのですが、ちゃんとした姿になってない、と指摘されました。
・投げていても足を踏み込んでいない。棒立ち。それじゃ投げられない。
・後ろへ回り込む動作の時、十分に回りこんでいない。力ばかり余計にかかって相手をくずせない。
・肘締めの時に後ろに回り込んでいないので腕を抱え込めない。
・自由技の時、投げた後、後ずさりしてしまっている。前に出て間合いを詰めるか、回り込むかしないと消極的に受け取られるし、相手の間合いを作ってやってしまっている。
総じて言えば「間合い」と「崩し」ができていない。
「踏み込み」もできていない。
ってことですかねえ…
これを意識して体を動かせるようにならないと初段は難しいようです。
先生は「型を見てるわけじゃねえんだ」と言います。
「そんなもん、毎回の練習を見てりゃあ、だいたいどのくらいかなんてこたぁわかるんだ」と。
例えば、審査技の中に「肩持ち正面打ち一ヶ条抑え」という型があります。これには要素がいくつもあって、動きは複雑です。
1.相手が正面から打ちかかってくる
2.こちらが突きで相手を打つ
3.相手が逃げ、右側に回りこむ
4.相手がこちらの右肩をつかむ
5.こちらが正面から打ち、相手の正面打ちをさそう
6.相手の正面打ちをあしらい、崩す(相手はこちらの右肩をつかんだまま)
7.左で崩れた相手を打つ。
8.左で右肩をつかんだ相手の手を固定し、右で相手の肘をすりあげる
9.すりあげた肘を手刀で前に切り下ろし、一ヶ条を極める
実際、そんなシチュエーションなんかねーよ、と思えるんですけど、先生が見てるのはその型がスムーズにこなせるか、ではなく。
相手に技がかからなかった時。相手が間合いから逃げられた時。相手との間合いや角度がズレていた時。
そういう時に、いかに相手を誘導するか。 流れの中で体重移動ができるかを見てる(らしい)んです。
だから時々「右足で出るか左足で出るかとか、右で打つか左で打つかなんてどうでもいいんだ。(基本はこっちだけどな)」と先生は言います。
どっちの足でもどっちの手でも、そちらの手・足を使うことで相手が崩れる、自分を有利な位置に置ける、っていうのが大事なんだと。
もっと練習して、相手をきちんと崩せて、自分と相手の位置関係を把握しながら動けるようにならんといかんですねえ。
今度の試験は秋だそうです。
がんばろう。

書く事書かぬ事

エントリの間隔があいておりますけれども、この間に何も起きていないのかと言えば、けしてそうではなかったりします。
何をどう書こうか、というのが…考えちゃいますねえ。
またボチボチ書いていこうと思いますけども。考えちゃうと書けなかったり、考えないとつまらなかったりしますので、考えたり考えなかったり思ったり思わなかったりして書いていこうと思います。
ほんでも「44歳になりました」のエントリに、ホント海外からたくさんのお便りをいただきまして、とても嬉しいですよ。
いいかげんにして欲しいですけどね。SPAM業者は死ぬがいい。

ハヤブサ ターボの値段

真さんからご質問がありましたので、お答えしたいと思います。
今までのエントリと重複する点はあるかもしれませんが、月日もたちまして多少の状況の変化もあることですしね。
僕のハヤブサ ターボの値段はバイク代コミで300万円です。
この値段はあんまりみなさんの参考にはならないでしょう。僕自身、内訳がはっきりわかりませんので。
ただ、費用としては「こんなもんじゃないの」とは思っています。多少の高い安いはあるかもしれませんが、ハヤブサにターボをつけようと思ったら、だいたいこのくらいはかかるんじゃないでしょうかね。
……

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中田英寿の引退

タイトルに反して高橋竹山の話をしよう。
津軽三味線を日本中に紹介したとも言える、戦後民謡界の巨匠。盲目のミュージシャンの高橋竹山だ。
竹山は、有名になった後も、呼ばれればどこへでも出かけて行き、どんなステージでも演奏した。
ググってみると、なんときっこの日記に紹介があった。

さるさる日記 – きっこの音楽日記 ■2003/11/28 (金) 高橋竹山 ⑤
竹山の最後のステージは、1997年(平成9年)12月21日、夜越山温泉の大宴会場でした。
喉頭ガンで入退院を繰り返していた竹山は、すでに末期の状態で、前日にも血を吐き、もうしゃべることもできず、足もおぼつきませんでした。孫娘の哲子に支えられて会場入りし、何とか三味線を弾き始めますが、竹山には、もう三味線を抱える力も残っていませんでした。哲子が三味線の胴の部分を支え、そして演奏は続いて行きますが、それは、とても人に聴かせられるようなものではありませんでした。
この年、竹山は数回の演奏会を行なっていますが、衰弱しきった体で弾く、全盛期には遠くおよばない頼り無い演奏に、周りからは、「もう見ていられないので演奏は止めて欲しい」と言う声が出ていました。それでも竹山は演奏し続け、この日もステージに上がったのです。
そして、翌1998年2月8日、竹山は、87年の生涯を静かに閉じました。

僕はこのビデオを見たことがある。(僕の記憶では商店街のステージだったが、どうやら僕の勘違いらしい)
宴会場で撮影されたビデオは家庭用のハンディカムだ。酔っ払いばかりの宴会場で、ヨレヨレのグダグダの演奏をする高橋竹山。誰も真剣にその演奏に耳を傾けていないステージで演奏する竹山は…老醜というに相応しい。
みっともないからやめてくれ、見ていられないからやめてくれ、という周囲の声があったのもわかる。
僕が初めて竹山のLPレコードに針を落とした時に響き渡った、あの張り詰めた音、腹を揺する衝撃からは、まったくかけ離れた音だった。
しかし、その老醜をさらす風景は、僕には決して忘れられないものだ。
これこそが三味線を生きるということだ。人生と三味線とが分かちがたく結びついた者の、本当の最後の風景だ。
竹山は、自分の演奏が往年の演奏には遠く及ばないことを知っていた。全盛期の自身のテクニックと演奏には自負があったはずだ。
しかし、竹山は三味線自身なのだ。
三味線自身がどんなに皮がやぶれ糸が切れようと、鳴るしか能が無いのである。
他にどうしようもないのならば、どんな三味であろうと鳴る以外ないのだ。
僕は三浦カズを思う。
「往年の」つきの名選手。
日本代表に選ばれなかったとき、「じゃあ2010年に」と言った男。
僕は、三浦知良のことをバカだと思っていてちっとも好きじゃなかったけれど、今はカズの方がずっとかっこいいと思う。
中田は自分の理想を持っているんだろう。
その理想から外れることが、どんな場面であれ許せないのだ。中田は、マスコミが無責任に知識も無く彼を評した時に強い忌避をした。本当の自分を知って欲しいと思っているのだろう。
彼は自分自身を常に自分のコントロール下においておきたいのだ。
しかし残念ながら、世の中のほとんど全て、人生のほとんど全ては自分のコントロール下には無い。
それは必然だ。自分自身でさえ。
もともとコントロールできないものを何故彼はコントロールしようとするんだろう。サッカーだからか?
ゴールキーパーの手の中にあるボールを奪いに行く必要はないだろうに。
中田が自分の全てをコントロールしようとするそのことに、僕は溜息をつく。
そのプライド、その行為は、有効な行動なのか?
まさしく無意味なパフォーマンスでしかなくなってしまうのではないのか。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあろうに、と思うのである。

体中が痛い

茶帯になって遠慮が無くなったっていうか。
先輩たちがそりゃもう懇切丁寧に
「こうやるととてもいたいよ」
と教えてくれるので。
昨日は審査技をちゃんと覚えてない、動作を理解してない、模擬試験をやってみると舞い上がって何にもできない、てことが発覚しまして、先輩たちからそらもう念入りに。
途中からM君(うちのコゾウと同い年の先輩)が
三ヶ条抑えから引き倒す動作の時に極めてた腕が緩む
というので、僕をモルモット 実験台 練習相手にしてK先生が「後ろ両手持ち三ヶ条抑え」をやるわけです。
この三ヶ条という技、何が痛いって言ってこれほど痛いのは無いんじゃないかと思うくらい痛い。
合気道の技の中には本気で極めると死ぬかもというようなのもあるので、「一番キク」という意味ではないんでしょう。あーでも骨が折れるとか関節が外れるとかいうのと、「痛い」というのは微妙に違うんだろうなあ。
この三ヶ条なんですけどね。
えーと、説明するのにいろいろ動画を探してみたんですけど、上手い具合に説明できるのがなくてですね。
ああ、ここは三ヶ条で極めてるな、ってのがあるにはあるんですけど、なんでソレが効くのかってのがわかりにくいんですよ。ただでさえ合気道ってウソだろーって思われやすいですしね。
例えば今、みなさんPC見てますよね、多分。
机の上に手をついてください。腕立て伏せするみたいな感じで。
その片手の甲を誰かが後ろから、皆さんの腋を通してつかみます。いいですか、腋の間からですよ。えーと、どちらの手でもいいんですが、皆さんの右の甲を誰かの左手がつかむとしましょう。皆さんの腕と誰かの腕は交差してる状態ですよね。
そのままの状態で誰かがその手をぐいと引きます。いだだだだだっ。
机から離れた皆さんの掌を誰かの右手で抑えて、さらに上に突き上げられます。うんぐはあぁっ!
奥さんでも恋人でも兄弟でも協力してやってもらってください。(その後はきっとケンカになりますが、そりゃ知ったこっちゃない)
でまあ、皆さんが涙目になって怒った技の5倍の痛み(当社アンケート調査による)の技をやられまくったわけですわ。
途中からなんか運動以外の理由の汗がたらりたらりと四六の蝦蟇。
手首、肘、肩が極められるので「三ヶ条」(合気会では三教)って言うらしいですよ。
しかしな、毎日毎日こんな具合にヤラレたらカラダおやす(*1)っちゅうだ。
「審査までに(練習量を増やすために)砧道場の方も出ておいた方がいいんじゃない」ってI先輩に言われて「そうですね、そうします」って言ったけどアッチでもコッチでもやられまくったら審査の前に体が持ちませんでぃすよー
えー。
しかし、動画を検索しようといくつかのサイトを見てまわりましたが、皆さん真面目で前向きで。
ウチのとこみたいにあそこが痛いのここが痛いの言わんでも良いこと書いてないですね。
うーん。
まあ、なんだ。
茶帯のヘッポコおやじがヨレヨレしながら通ってるってところに面白みを感じてください。
本気で武道とは、格闘技とは、勝負とは、鍛錬とは、と追求される方は正統派の方でお願い。タノム。
(*1)遠州弁で「具合を悪くする」という意味

合気道審査技

(一般の部)
【昇級1~6級】
1.構え
2.剣操法(一)(二)
3.体変更(一)(二)
4.体変更連続動作
5.半身半立ち四方投げ(二)
6.横面打ち四方投げ(一)
7.肩持ち一ヶ条抑え(一)
8.片手持ち二ヶ条抑え(二)
9.正面突き小手返し(一)
10.片手持ち側面入り身投げ(一)
11.正面打ち肘当て呼吸投げ(二)
12.両手持ち天地投げ
【初段】
1.構え
2.剣操法(一)(二)
3.正面打ち四方投げ
4.肩持ち正面打ち一ヶ条抑え(一)
5.座り技両手持ち呼吸法(五)
6.座り技片手持ち二ヶ条抑え(二)
7.後ろ両手持ち三ヶ条抑え(一)
8.胸持ち肘締め(二)
9.横面打ち正面入り身投げ(一)
10.片手持ち自由技
11.正面打ち自由技
【有段 弐~五段】
1.構え
2.基本動作(指定)
3.半身半立ち四方投げ(一)
4.座り肘持ち二ヶ条抑え(二)
5.座り技正面打ち正面入り身投げ(二)
6.横面打ち腰投げ
7.後ろ量手持ち側面入り身投げ(二)
8.短刀取り自由技
9.護身技(指定3本)
 1)前から首を絞められたとき
 2)前から殴ってきたとき
 3)後ろから首を絞められたとき
 4)後ろから肩を引かれたとき
 5)後ろから衿を引かれたとき
 6)前から袖を持って殴ってきたとき
10.指定自由技(指定3本)
 1)両手持ち
 2)正面突き
 3)横面打ち
 4)後ろ両手持ち
11.二人取り自由技

ターボバイクの作り方:今の仕様

前回のエントリターボバイクの作り方(承前)の写真を見てからコレ見ちゃうとがっかりしちゃうよね。
s2-100_0126.jpg
どんなに奇麗にエキパイを作っても、結局は隠れちゃうんだから。
…しかしまあ、サビも出てきたなあ。熱のかかるところだし、塩水もかかったし…
エキパイを等長で作っても、はっきりわかるほど影響あるんですかね?

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昇段試験が…

いやあ、もぉ、昨日はクタクタになるまで練習しましたよ。
近々、昇段試験があるんです。7月の末に富士宮まで行って試験をするんですけどね。
初段の試験には自由技があるんですよ。よってたかって掴みかかられて、それをちぎっては投げ、ちぎっては投げしないといけないのです。
これがねえ。重いんです。
順序を覚えて、順番通り型を進めて行くのは、ある程度練習すればできるようになるでしょう。盆踊りみたいなもんです。
炭坑節ができようとオバQ音頭ができようと、そんなこたー関係ないんですよね、自由技は。
僕は先生からも先輩からも、何度も「考えてちゃダメだよ」って言われてます。
ブルース・リーだって「考えるな、感じるんだ」って言います。
ジェダイマスターのヨーダも「考えるんじゃない」って言ってました。
なんにしても修行する人は考えちゃいけなさそうです。
考えてもできないんだから考えなきゃなおさらできないですよー
とりあえず、ゲロが出るほど練習すれば考えなくても動くようになるんでしょうか。
まあ、考えるな、といわれても考えちゃうのが性分なんで、気が遠くなるくらいがちょうどいいのかもしれません。
しかしね、今度、初段を取ったら黒帯じゃないですか。
…おそろしくて気が遠くなりそうだ。
黒帯なんて重いモノをこの俺が。ヘッポコピーの弱っちいこの俺が締めるなんて。うだうだのグダグダ、能書きが多いわりにすぐにヘコタレて、今日は休もうか、また今度にしようかなんて思うこの俺が。
それで取ったら取ったでコトあるごとに「いあまあ、一応黒帯なんだけどね」みたいに言ってまわるに決まってんだ、これが。ああ、ダセえ。
まだ取る前からビクビクしてますよ。
黒帯、取りたいですけどねえ。

上達するということ

昨日は日本武道館へ合気会の全日本合気道演武大会を見に行ってきました。
えーーー。
えーーーーとですね。
我が身を振り返らず言いますとね。
ピンキリですね。
あっそこモノ投げないで「なら試しにいっちょ揉んでやっか」とかいわないであたたたたたいたいいたいいたいっタップしてんじゃーんしてんじゃんかー最初からー
あー、肩はずれちゃいましたよー腰折れちゃいましたよー首モゲちゃいましたよーひどいなーもー最初から謝ってんのにー
いやま、やっぱり大きな団体だけあって、いろいろな合気会の一門の団体が出てきて、それぞれ団体ごとに演武をするわけですけどね。団体も同好会のようなものから「○○流××会」みたいな看板を掲げたものまで各種出てるわけですから、その団体に応じていろんな差があるのは当然です。
ただ、名前とか所属団体とか参加人数とか紹介の内容と必ずしも相関がないのがおもしろい。
……

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人生の二周目

5月の22日は弟の誕生日でなー、弟に電話をしたのさ。
「いくつになった?」つったら40だってヨー
いやあ、さすがは我が弟。やるやるとは思っていたが。いやしかし、いつのまにか兄を追い越す日が来るとは思わだかだだだよ
えだいなー、兄は本望だだだよ
聞けばな、40にもなれば思うこともあるっちゅうだよ。
えだいなー、やっぱ40になると思うことがあるっちゅうからな。
思うっちゅうのがまずえだい。
普通はなかなか思いませんよ? 思わんでしょう。
ほんでな、何思うっちゅうか聞いてみただ。
したらな……

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