ネットで流通している文言の中に、「総理大臣 吉田茂が防衛大学第一回卒業式の際に述べた訓辞」という名目で次のような言葉が紹介されている。
君達は自衛隊在職中決して国民から感謝されり、 歓迎されることなく自衛隊を終わるかも知れない。きっと非難とか誹ぼうばかりの一生かもしれない。 御苦労なことだと思う。 しかし、自衛隊が国民から歓迎され、 ちゃやほやされる事態とは外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。 言葉を変えれば君達が日陰者であるときのほうが、国民や日本は幸せなのだ。 堪えて貰いたい。 一生御苦労なことだと思うが、 国家のために忍び堪え頑張って貰いたい。
感動的な言葉として、時折目にすることがあるのだが、まず間違いなく孫引きひ孫引きで、正確なものではない。
これは卒業式の訓示ではない。
吉田茂が、第一回卒業式の卒業アルバム制作のための寄付を募りに家を訪ねてきた防衛大学生に語った言葉である。
その防衛大学生とは現在 軍事評論家である平間洋一氏である。
ネットに出回っている文言と同一のものが平間氏のサイトにあるのでご確認を。