真さんからご質問がありましたので、お答えしたいと思います。
今までのエントリと重複する点はあるかもしれませんが、月日もたちまして多少の状況の変化もあることですしね。
僕のハヤブサ　ターボの値段はバイク代コミで300万円です。
この値段はあんまりみなさんの参考にはならないでしょう。僕自身、内訳がはっきりわかりませんので。
ただ、費用としては「こんなもんじゃないの」とは思っています。多少の高い安いはあるかもしれませんが、ハヤブサにターボをつけようと思ったら、だいたいこのくらいはかかるんじゃないでしょうかね。
……

ターボキットの値段

僕のターボキットはMC-Xpress製のものです。
アメリカでは現在　$5875　で売っています。日本円に換算すると、えーと今115円くらいですかね。675625円ってことです。しかしこれって、アメリカの現地価格ですからね。
税金と梱包費、送料、保険（関税はかからない）を合わせると10万やそこらはかかるものです。
僕はこのキットを日本の代理店、大阪の「クリアビジョン・パフォーマンス」で買いましたが、95万円くらい払いました。当時のレートがいくらか忘れたので比較にはなりませんが。後数週間遅れたらレートが変わって120万くらいになったはずです。
これを高いと取るか安いと取るかは、買い手の考え次第です。
MC-Xpress社のキットは日本専用キットで特別丁寧に作っているということです。
並行輸入で仕入れて組んだ四国のNOIZさんとこでは取り付けに相当苦労したと言います。
「全ての必要な部品は完璧に準備されていて、マニュアル完備、取り付けはポン着けOK!」って書いてはありますよ。「all hoses, fittings, nuts and bolts.」とかね。「All needed hardware is included, along with detailed installation/tuning instructions.」とかね。確かに書いてはあります…
いいですか。日本の文化の中で、期待したとおりの商売ができるのは日本国内だけです。
アメリカ人もスウェーデン人も悪気はないと思います。実際、メールでやりとりすると親切です。
親切ですが…
大雑把なんですわ。
もうなにもかも、全てが大雑把です。約束も検品も時間も作りもイチから十までぜーんぶ大雑把です。太平洋にゴボウなんだよ！
輸入もとのクリアビジョン・パフォーマンスでは「自分で取り付けるのはお勧めしない」ってはっきり言ってました。
それでも、とにかく取り付ける過程が大事だったんで、身近でやってもらえるところに無理に頼んだんです。やっぱり苦労しましたとも。
そんな具合に、製品に関するリスク、輸入に関するリスク、取り付けに関するリスクを考えると、日本の代理店のサポート費用として適正な価格だと思うんですよね。
クリアビジョン・パフォーマンスで取り付けすれば、オーバーホールはしないものとして25万くらいでやってもらえるはずです。
バイク代別で　ターボキット＋取り付け費用　で120万～140万　ってところでしょう。
残念なことに、クリアビジョン・パフォーマンスのWebサイトは２ちゃんねるだか、いろいろターボについて心無いことを言われたのに憤慨したらしく、閉じてしまってるんで、今の状況については直接聞いてみてください。（さんざんググったけどiタウンページの情報くらいしかみつかりませんでした）
クリア・ビジョン・パフォーマンス
TEL 072-805-6455
〒573-0007　大阪府枚方市堂山２丁目８－１８

MC-Xpress社製ターボキットについて

で、MC-Xpressのキットそのものですけれども、国際的な標準で言えば、キットの内容としては非常に優れたものと言えます。
・追加インジェクターがついてる
・サブコンピュータがついてる
・インタークーラーがついてる
・ローコンプレッションキット（シリンダにかませるゲタ）がついてる
・320ps以上出る（カタログスペックでは）
・壊れない。実績が多い
MC-Xpress社は、もう、これがムチャクチャに売れて売れて、DVD「ゴーストライダー」で使われてまた売れて売れて、次に出したスノーモービル用ターボキットがまた売れて売れて「日本向けの特別仕様なんて作るドコじゃねー」ってなことで日本に入りにくくなっちゃった。
もしかすると、今でも手に入りにくいかもしれません。

クラスフォーで扱っているターボキットについて

クラスフォーで扱っているターボキットはHahn社のものです。
キット内容を比較するとわかりますが、MC-Xpress社のものについてたパーツ（追加インジェクタなど）はついてませんよね。
MC-Xpress社の320psってのも、ちょっと怪しいのですが（っていうかガソリンのオクタン価とかが違うので日本で測っても同一条件じゃない）Hahn社のはいわゆるポン付けターボなんですよ。たぶん、日本で測れば200psちょっとくらいの出力だろうと思います。
$3695≒￥424925　ってことの差はここにあります。ポン付けなんで、工賃も安いはずです。
えー。世界中のターボキットを見ていて、僕がバカになっちゃったんですけど
どうせつけるなら300ps以上はイキたいじゃないですか。
そうでしょ？…そうだってゆえ！ゆわんか！

その他の有望なターボキットについて

やはりアメリカ製のものが良いですね。ドラッグレースで鍛えられていますし、BBSなんかで良い物悪い物の評判はあっという間に広まります。
逆に、昔の大御所だったMr.Turboなんて、今じゃ評判酷いですよ。
燃えたーって写真うｐられて笑われてましたしね。
「ヘダースの溶接がお粗末でヒデェ」ってBBSで言われてましたよ。エキパイが割れてカウルやら電装やらなにやらが燃えてしまったんでしょうね。
今、イチオシなのが Motorhead 通称 Ghetto のキットです。
（ここのサイトはお客のための会員制になってますのでキット価格はNLRのサイトをご覧下さい）
彼はアメリカのハヤブサのBBSでは有名な（そして信頼されている）大御所のメカニックマンです。メーカーっていうよりも個人ビルダーの用意したキットで、ステップアップができるっていうことで評判がいいです。こういうのって、キットそのものよりもそれをセットアップする人に左右されるところがあって、最後は「誰がつけたのか」で性能も信頼性もがモロに変わるんですよね。
もちろん、このほかにもいくつものターボキットが世界中にありますけども、とりあえずNLRを見とけば一通り見渡せます。前述のGhettoのキットの価格もこちらで紹介されています。
NLRはビルダーであり、メカニックなので、自分のところで開発した製品も友人が開発した製品も等しく取り扱っています。ここの主人のSebさんてのがスウェーデン移民でまた親切なんだ。
NLR　http://www.nlrsystems.com
えーと、この中で　RC Turbo Kit「ハヤブサ　ウルトラキット」とかいいんじゃないですかね。120万くらいしますが、500psは固い。いろいろありがたいものが全部ついてますしね。
もちろんこうなるとキットだけじゃなくて、キャリロのコンロッドとかAPEの強化スタッドボルトとか、鉄製シリンダー（ノーマルのアルミメッキシリンダーよりも強度をかせぐために！）とかJEの鍛造ピストンとか必要です。もちろんポン付けではこのキットのありがたみはなくって、日本の気候やガソリンのオクタン価に合わせて排気温度計やO2センサをつけてダイノマシンで測りながらセッティングをつめる必要がありますけども。

イチから組むことについて

お手伝いしますよ。
てかもれにやらせれ。
ランエボのタービン使ってインタークーラーつけてJEのローコンプピストンつけて追加インジェクター、EFIはHaltechかmotecというのもアリだとは思うけど、あえて純正コンピュータを残したままサブコンで制御するのが面白そう。
ほんで2000年以降のハヤブサでもキャタライザつけたまま車検対応にすんだー！
タービン20万、インタークーラー15万、パイピング20万、エキパイ、マフラー30万、ピストン15万、取り付け25万、セッティング40万。
全部コミで150万でどうよ！
かっちょええ！
やらせれ、もれにやらせれムーフー！！