えー、相変わらずウソッパチの英語ですがね。
実は、最近あっちこっちに「ハヤブサ ターボ組みました」って言って回ってました。
反省してます。良いトシしてそんな子供っぽい自慢して回ってるのかって。
んでもちょっと言い訳さしてもらうと、ターボの良さってやっぱりあるんですよ。ターボにちょっとでも興味がありそうなサイトに、「そんなら自分でも組んでみようか」と思ってもらえたら、という気持ちなんです。
「すごいね、すごいね、よくやったね」って言われるのよりも、もっと技術的なHowtoの情報交換ができたらと思うんですよね。
で、掲示板の方でのてつやさんの質問を受けて、ターボに興味がある人のために、どんなふうにターボを組む計画を建てていくか、ということを書いていこうと思います。
僕は「ハヤブサならターボ」と決め撃ちでハヤブサ ターボにしました。以前からターボには興味があったのと、雑誌の記事で328psという途方も無い出力にメロメロの濡れ濡れになっちゃったからです。バカみたいに高性能なハヤブサというバイクに、ターボをつけてしまうという過剰さに「バカだよなあ」と呆れながらキンタマ掴まれちゃったのでした。
そして僕が人生の危機に陥っていた時に、そこから挽回するには過剰な証明が必要だと思っちゃったのです。……
しかし、この選択は、結果としては非常に良いものでした。
ハヤブサにターボはバッチリ合うんです。
1.インジェクションであること
2.低速トルクが大きいこと
3.水冷であること(熱管理がしやすい)
4.車体が頑丈であること
5.エンジンがバカみたいに頑丈であること
これだけの条件があれば、丈夫で乗りやすく、パワーの大きなバイクにすることができます。
ですが、考えようによっては別にパワーを求めなければどんなバイクにも付けられます。
例えばVMAXは良いバイクですが、エンジンチューンには向いていません。NAチューンしたり、あるいはNOSを使っても、クランクガタガタ、車体はヨレヨレになってしまいます。パワーを上げることはできてもエンジンは長持ちしないですし、対策するにはたいへんなお金がかかってしまいます。
でもターボはつけることができるし、タービンを四つつけたのも走ってますね。
「自分の気に入ったバイクにターボを付けたい!」ということであれば何にでも付きます。
4サイクルのエンジンであれば、どんなエンジンでもつけることは可能です。(2サイクルでも不可能ではないですが…)
モンキーターボなんてのもあります。
つまりは、どんなバイクにしたいのか。
それによってターボの組み方が変わってきます。
【1】
ボルトオンターボ
・過給圧は正圧にはできない
・全開時以外の燃調は狂う
タービンをつけ、キャブのエアボックスに加圧すれば、まずは過給の第一歩です。
それでも、CBR1100XXブラックバード ターボはこれで240ps出ています。燃調が狂うといっても、メインジェットを大きくし、低速側を調整すれば十分実用になります。僕は大阪のCVPで試乗しましたが、全く違和感はありませんでした。CVキャブのせいか、非常にマイルドでしたが、一旦ターボ域にかかるとやっぱり鬼の加速をしました。
【2】
過給圧を上げる
・サージタンクに換える
・シリンダーにゲタをかまして嵩上げする(バルタイの調整要)か、ピストンを低圧縮のものに換える
・ガソリンを吸い上げなくなるのでキャブを加圧する
・燃料の供給が足らなくなるので燃料ポンプを追加、加圧する
・ますます燃調は狂う
こうなってくるとだんだんインジェクションにしたくなってきます。キャブの調整の手間隙と技術、かかる費用を考えると、そこまでやっても限界が見えてきます。インジェクションとなればECUは不可欠です。機械式インジェクションというのもありますが、インジェクションそのものを作らなくてはならなくなりますので素直に自動車用のインジェクションを選びましょう。
【3】
インジェクション+サブコン
・もともとインジェクションのモデルであればインジェクタの容量を上げる
・サブコンで補正する
このへんから「ようこそ、コッチの世界へ」
バイクの場合、ノーマルのECUをいじることは全くできません。ROMを書き換えるくらいなら、フルコンにした方が手間がかかりません。
フルコンもお金がかかるのでノーマルのECUを生かしたまま、サブコンで「過給圧がかかっている部
分だけ」制御するなんてやり方になります。これこそがMC-Xpress社のハヤブサ ターボです。
低速部分はノーマルのまま使えますから、通常の走行に影響なく、ターボが効いている時だけ補正をかけてやればいいんで、とってもうまいやり方です。
もしイチから組む場合、このサブコンで使えそうなのがトラストのe-マネージが良さそうだ、と紹介されました。ただし、自動車用のこうしたECUは使用回転数が全然違いますので、1万2000回転を制御するには裏技が必要なようです。
また、ノーマルのECUは正圧を制御できません。正圧がかかるとエラーになってしまう可能性があります。そのあたりをどうやって誤魔化すか。MC-Xpressの場合はワンウェイバルブで大気圧以上の圧がかかると抜けるようになっていますが。
【4】
フルコン
・Motec,Haltech,フリーダムコンピュータを使って全域制御
・A/Fセンサ、負圧センサ
もちろん、もとのバイクがキャブだったのをインジェクションにするなら、現実的にはフルコンしか選択肢は無いのですが、ハヤブサの場合、フルコン、サブコンの差は微妙です。
ノーマルのハヤブサのECUってバカじゃありませんでした。各気筒ごとにマップが書かれてるなんて、初めて見ました。
せっかくアイドリングから時速320kmまできちんと制御してくれてるのを、またイチから組むというのもなんかもったいないような気もします。
ですが…
もっと馬力が欲しい、下から上までキッチリ適性な混合比でスッキリ回しきりたい、という人にはフルコンで細かな制御をしてやったほうが良いでしょう。
ノーマルのセンサやECUを誤魔化すのが却って面倒になってしまう場合もあります。MC-Xpressのキットが指定しているワンウェイバルブも、過給圧が余りにかかってしまうと機能しなくなってしまうでしょう。
MC-Xpressではハヤブサで650psを搾り出しました。
ターボっていうのはこのくらい馬力を出せるんです。
こうなってくるとターボが生み出す馬力にエンジンがどれだけ耐えられるか、ってことに問題が移ってきます。
そのあたりの話はまた今度。
白井さんのホムペからしばらく前に飛んできてROMってる者です。
ターボに興味があって以前ネットを検索しまくったん
ですが、ターボ装着車を、持ち主自身がレポートしてるところ
ってほとんど無いので、ココは貴重な情報源です。
そんなわけで、最近は毎日の巡回コースなっています。
バイクはCBR1100XX(キャブバード)を持ってますが
2万キロほど走ってるため、ターボとなるとエンジンOHも
含めて200万は覚悟しないといけない・・・。
先立つものもないので僕がターボを付ける日はかなり先の
ことでしょうが、少なくともココのおかげで
脳内で妄想することはできます(笑)。
今までは妄想することすらできなかったんですから。
ついでというわけじゃないですが、最後に質問させてください。
MC-Xpressのブサターボの場合、ブーストがかかっていない
回転域での燃費はノーマル程度ということになるんでしょうか?
だとすれば、ランニングコストは思ったほどかからないのでしょうかね?
あ、チェーンやスプロケ、タイヤ代なんかがスゴイことになるか(^^:
エンジンが丈夫と言われるハヤブサで、どの程度の
OHサイクルになるのかも気になりますね・・・。
また顔出したときは相手してやってください。
ではまたm(__)m
いらっしゃいませ。tamoさん。
誰かの役に立ってるって思うのは励みになります。ぜひツッコミ入れてください(笑)
ステキパーツをいっぱい入れたいということなら別ですが、ターボ関連だけなら、多分、200万はかからないと思いますよ。
オーバーホールの話題がナカミチさんのところで出たのですがZのオーバーホールが関東だと部品代別で45万なんですって。ナカミチさんのところじゃ15万です。
水冷や4バルブのエンジンだともっとかかりますが、30万も50万もかかるわけじゃありません。
2万キロくらいならクランクメタル、ピストンリング、ホーニング、バルブシートカットくらいでしょう。
ボアアップの必要はないので(むしろ心配の方が多くなってしまいます)キャブターボを組むなら、リビルト(中古)タービンを使ってキャブに加圧すればOKです。
圧縮を下げるなら、シリンダにゲタを履かせるよりもオーバーホールのついでに低圧縮ピストンに交換することをおすすめします(JEピストンが最高)。嵩上げするとバルタイが変わっちゃいますし、頑丈なピストンの方が安心ですから。
ターボに合わせてバルタイを変えるというのであればカムスプロケを変更できるように加工すれば良いです。
ピストン15万、カム加工3万、パイピング15万、ターボ10万。
後は根性プライスレス!
燃費は現在8.3~9km/lです。
おい、俺のクルマより燃費悪いyo!
まあ、乗ったらとにかくアクセル開けて調子見てますし、まだ燃圧が高いのでこんなもんかも…
本当はもっと燃圧絞って薄くしてやりたいんですが、まだ正圧がかかった時に本調子じゃないんで、濃いままにしています。アクセル開けてがんがん走ってた時に燃料カットされてデトネーションでエンジンブローなんて恐ろしくて考えるのもイヤァア!
燃圧が高いとノーマルのインジェクションから低速時でも漏れたり濃く噴いたりしますんで、キッチリやるにはインジェクションを換えてフルコンで制御、となるんでしょうね。
でもそんなお金ないので、また今度ぅ。
nomadさんのは低圧縮ピストンで圧縮下げておられるということですね?
その仕様でブーストどのくらいまでかけられるんでしょうか?
そもそもターボ化したバイクがだいたいどのくらいブースト掛けてるのかもよくわからないもので・・・。
4輪のほうでは、圧縮高めでブースト低めのレスポンスがいい仕様なんていうのもありますが、2輪には適さないでしょうか?
キット使わずにやるなら、100万以下でなんとかなる??
スゲー しかしこれは根性要りますね。キャブターボって
セッティングがシビアそうなイメージがあるんですが、
どうなんだろう。15年近く前ですがカタナターボに乗っていたという知人がいるんですが、
自分のは絶好調のときと絶不調のとき
の差があまりにも激しかった、なんて言ってました。
普通のノーマルキャブを季節で調節するレベルの変更で
済むといいなぁ(^^;
あ、ちなみにウチのバードですが、マフラー交換に
ダイノジェット付けてるだけなのに、街乗りでリッター10前後
しか逝きません。高速でも全開で飛ばすと一緒くらい。
キャブ車はやっぱり燃費悪いのか。
そうそう、ブーストどの程度掛かるのか俺も気になるトコ。
0.5も掛かってればスゲぇ事になりそう。
NA状態でも大概高性能なワケだから・・・
ちなみに圧縮ですが、バイクのエンジンって大抵が圧縮比高いんですよね。
ほら、ノーマル状態でも市販ガソリン限界ギリギリだし。
そんなエンジンにブースト掛けると・・・アブガスとかそういう燃料入れるか、ブースト0.1とか0.2とか。(笑
てなモンでCB125Tとか欲しい今日この頃。
アトレーのタービンくらい回せそう・・・125で400cc辺りを追い回せたらなと。
どっか落ちてねぇかなぁ・・・
こんばんわ!(^^)
私も教えてください。私も将来的にZEP750にTD04組んで見たいな~(‘-‘*)って夢持ってるんですが。。。(笑)
ターボの排気温度ですが、よく走行中の排気温度に注意するって、目にするんですが、(どこで目にするんだ(^^;(笑))
パワーバンドで、ターボ効いてる時って何度くらいになるんですか?(^^;
三菱のTDxxで許容最高ガス温度(℃)900℃以下って書いてあったんですが、
排気温度って上がった場合、どうやって冷却するんですか?(謎)
ttp://www.mhi.co.jp/gsh/pict142.htm
前にRX7が排気管の中が真っ白に光り輝いてメルトダウン?して、
走行不能になったのは見たことが有るんですよね。(^^;
こんにはnomadさん、
私もターボに興味があり、ときどきnomadoさんのWebサイト拝見させていただいてます。
今頃、これにコメントに入れるのもかなりタイミング外していますが、ちょっと気になったので、コメントしてみました。(実は7月の日記の時点で気になっていたのですが)
ハヤブサのMAPセンサーをごまかす方法ですが、正圧がかからないようにするなら、チェックバルブをTコネで大気開放する方向に向けてつけるんじゃなく、Tコネ無しで、センサーにつながる経路の途中に直列でチェックバルブをつければ良いんじゃないでしょうか? 正圧がかかるとセンサーへの経路が塞がる方向にチェックバルブを向けとけば、センサーが正圧を感知することがないので、どんなにブーストの上昇が急激でも燃料カットされたり点火カットされたりすることが無いと思うんですが。
ただし、直列に繋いだチェックバルブとセンサーまでのパイプが完全に閉じた空間ですと、そこに圧力が溜まってしまうこともあるでしょうから、その区間にTコネつけて大気開放用のチェックバルブをもう一つつけておく方が良いかも知れません。バルブからセンサーまでの経路が完全に閉じていると、急激にブーストがあがったときには、バルブが閉じるまでの間に加圧された分がその閉じた空間に閉じ込められてセンサーに正圧を与えるかもしれませんので、それを抜くための第2のチェックはバルブはある方が良いと思います。
どうもありがとうございます。
自分のサイトは毎日見てはいるんですがペーパーがけに夢中でコメント見落としてました。
実はご指摘の方法、僕も考えたんですが、実行していません。
というのは…
センサーにつけるバルブをプライマリバルブ、大気開放用をセカンダリバルブとしたとき、セカンダリ側の開放がどうしてもタイムラグがおきますよね。センサなだけに過渡期に誤動作しそうな気がして…
もしそれほど細かい情報を送っているのでなければ単純な大気開放でも間に合うでしょうし。
それに、バルブのどちらかが故障したとき、噴きっぱなしになるような誤動作が起きたら困りますしね。
とりあえず今の仕様で走ってみて不具合があるようでしたら試してみようと思っています。
nomadoさん
お返事ありがとうございます。
あの後ちょっと考えたんですが、私のやり方だとプライマリとセカンダリで挟まれた空間に負圧が残ったままプライマリが閉じるような状況(例えば加給圧が上がる前の状態でちょっとスロットル空けて即スロットルオフ)になると負圧の抜け道がなくてセンサは負圧を感じたままになり、その状態でもし転倒とかしても燃料ポンプ回りっぱなしになる危険がありますね。(多分TACHシグナルがなくなった時点で燃料ポンプが止まるような仕掛けはしてあると思いますが)
で、さらに考えたんですが、今の仕様でもしセンサが正圧を感知するようだったら、プライマリバルブの代わりにオリフィス状のものを入れたらどうでしょう?
こうすれば空気の流出を防ぎつつチェックバルブから圧だけ抜ける仕様になると思うんですが。
もしかしたら、今のエアボックスから来ているパイプが十分細くてそれがそもそもオリフィスの役目をしている可能性もあるので、どっちにしてもモディファイするのは今の状態で十分テストしてからでしょうけど。
nomadoさん
お返事ありがとうございます。
私もあの後考えて、あのやり方だとプライマリとセカンダリではさまれた空間に負圧が残ったままになる可能性があることに気付きました。
負圧が残った状態で転倒とかしたら燃料ポンプ回りっぱなしで、どっかからガソリンじょぼじょぼでてくる可能性ありますね。
で、考えたんですが、もし今の状態でセンサーが正圧を感知してしまうようなことがあったら、今度やるのはチェックバルブを増やすことじゃなくて、上で言ってたプライマリバルブが入る位置にオリフィスを入れるのが良いんじゃないでしょうか?
今の仕様で正圧がかかってしまうということはチェックバルブからの抜けが十分でないってことですが、抜けを十分良くしてしまうと結局ブースト圧を逃がしていることになるのでターボの効率が悪くなります。
チェックバルブの径より十分小さいオリフィスを途中に入れれば、チェックバルブからの抜けが悪くて正圧がセンサにかかる問題はクリアされ、且つブーストロスも最小で、無加給時にはちゃんとセンサに負圧も伝わるようにできると思います。
すみません、
投稿後私のところからはページに反映されてないように見えたので、同じようなのを2回送ってしまいました。
お気になさらずどうぞ。せっかくなので編集せずにそのままにしときますね(笑)
おっしゃる通り、オリフィスの仕様にもよりますのでなんとも言えないですが、システムとしては納得いきます。負圧←→正圧の過渡期の具合が悪いようだったら検討すべき事項ですよね。
ちょっとこうした汎用のオリフィスがあるか、他車から流用するならどんなパーツがあるか、調べて見ます。